Developing Designer's Diary

未経験からUI/UXデザイナーを目指して勉強中です。

最近読んだ本(『誰のためのデザイン?』『リーン・スタートアップ』『オブジェクト指向UIデザイン』)

今日は、最近読んだデザイン関連の本について、簡単に感想をまとめてみたいと思います!

 

 

①『誰のためのデザイン?』

つい先日、『誰のためのデザイン?』を読み終わりました。

 

 

 

 

実は学生時代にも、大学図書館で借りたことがあった本です。

たしかそのときは、私にとって「デザイン=グラフィックデザイン」のイメージが強かったため、プロダクトデザイン・システムデザイン的な話がメインであることに面食らった記憶があります。

 

UIやUXの勉強をしている今になって読んでみると、あらためて発見があり面白かったです。

特に、ユーザーが抱いている「メンタルモデル」(文中では「概念モデル」)を前提にデザインするべきという話が、事例を挙げて細かく解説されていて、深く理解できました。

例えば、

  • フロア全体の照明をまとめてON / OFFするスイッチ。
  • 右、左、奥3つのガスコンロの操作をする、一列に並んだつまみ。
  • 温度と水量をひとつのバーで調整するトイレの蛇口。

などなど、「どのパネルがどの部分の操作に対応しているかわからない」問題を解決するのが、ユーザーのメンタルモデルを理解することだという解説がありました。

 

終始こんな感じで、具体例を挙げて説明が進むので読みやすかったです。

(ただ増補改訂もされてて、全体的なボリュームはすごい。)

 

②『リーン・スタートアップ』

デザインに直接関係する本ではないんですが、昨年Amazonでおすすめされて買ってみた本です。

 

 

 

 

まだ2/3ほど読み進めたところなんですが、『誰のためのデザイン?』のビジネスに関する章と共通する内容も多くて、面白いなと思いました。

 

いいプロダクトをつくるためには、ウォーターフォール開発(決まりきったところまで進めてから次のフローに移る開発形式)ではなくアジャイル開発(工程を引き返したり、柔軟に進める開発形式)で、各部門を横断してチームメンバーを構成すべき、といった話などです。

 

また、「とにかく最小限の機能の製品をつくってみて、ユーザーの反応を問うて、改善をどんどん行っていくべし」…という主張も、デザインのやり方とよく似ているなーと思いました。

よく考えたら、スタートアップがやっていることってそもそも「新規プロダクト/サービスのデザイン」なので、デザインの手法に似ているのも当然とも言えます。

 

文中で直接的にデザインについて言及されることは(今のところ)なかったですが、なんとなく「あ〜、D.A.ノーマンさんも言ってたやつだ」みたいな感じでリンクすることが多く、読んでいて楽しいです。

 

③『オブジェクト指向UIデザイン』

解説動画を見て簡単に内容は理解していた概念でしたが、オリジナルアプリを設計するにあたりあらためてちゃんと読んでみようと思い、図書館で借りてみました。

 

 

 

 

ものすごく学びが多かったので、詳しい内容はまた別にまとめられたらと思うんですが、OOUIの重要性に関する解説の部分でとても印象的な内容がありました。

 

…問題を解決するには、業務自体をオブジェクト指向のシステムに合わせてより創造的な方向に変えていかなければなりません。既存業務のネイチャーに合わせてシステムを作るのではなく、デジタルのネイチャーに合わせて業務を作るということ。仕事がソフトウェアを作るのではなく、ソフトウェアが仕事を作るのだと考えること。

 このような発想はデジタルトランスフォーメーションと呼ばれ、企業や社会がテクノロジーを本質的に利用することによりこれまでの事業のあり方が根底から変化し始めていると言われています。

 

 

デザイン領域の多くで、「機械・システム中心」から「人間中心」にシフトすることが大事だと言われている中、「デジタルのネイチャーに合わせて業務を作る」「ソフトウェアが仕事を作る」という表現が、コンテキストに反しているように思えたのです。

 

ただ一方で、読み進めていくと、機械やシステムを「オブジェクト指向」にデザインすることで、「人間がより自由に柔軟にタスクを達成できるようになる」、つまり「人間中心的に業務を進められる」ということなのだなと。

 

オブジェクト指向は、これまで「機械」に合わせることが前提になっていた業務を、「人間」がやりやすい形になるよう機械ごと変えていこうという思想なのだと理解しました。

 

 

最近、「あ、あの本にも書いてあった」「あの本に書いてあったこととこうつながるのか〜」みたいな発見や納得が増えて、理解が深まっていることを感じられて楽しいです。

 

もともと私は好奇心旺盛な分飽きっぽくて、広く浅くになりがちでしたが、深く(といえるほどではまだないですが)知れば知るほど、見える世界があるのだなぁと学べました。

 

まだまだ読みたい本があるので、就活や課題の合間に頑張って読んでいきます!